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最近の話題: 福島原子力発電所事故は日本でがんや白血病の増加に至らないように祈っています。チェルノブイリ事故の影響は、主に遠く東にはなれたロシアでの甲状腺がんが深刻だそうです。
 このHPで取り上げているDHMEQは、長崎大学およびウクライナの研究者との共同研究で、動物実験で甲状腺がん抑制にとても有効でした。ウクライナ、ロシア、そして万一にそなえて日本の甲状腺がんのために、DHMEQの医薬開発ができればと思っています。
 一方、アトピーなどに有効なDHMEQ軟膏の開発は現在、中国、深圳の万和試薬で開発が進められています。梅澤一夫教授は深圳大学医学部においても訪問教授となり、2012年3月19日に就任記念講演をしました。
 群馬大学の小島至教授らとの共同研究で、抗糖尿病作用のある植物由来コノフィリンに膵島繊維化抑制作用のあることが見いだされました(Endocrinology, in press )。
 梅澤教授はDHMEQを使った多くの動物実験の結果から腹腔内NF-κBが多くの難治性疾患に重要であり、それを抑えることでがんや炎症疾患の新しい有効な治療法になると、提唱しています(Biomedicine & Pharmacotherapy 65: 252-259, 2011)。

DHMEQが動物実験で甲状腺がんに有効

DHMEQが動物実験で甲状腺がんに有効な結果を英文レビューにしました。

E. Suzuki, S. Yamashita and K. Umezawa: Role of NF-κB in thyroid cancer. In A. Carpi and J. L. Mechanick eds. “Thyroid cancer, from Emergent Biotechnologies to Clinical Practice Guidelines” pp 319-327, CRC Press, in press.


甲状腺がんにおけるDHMEQ関連の論文は、下記のものがあります。

1. Starenki DV, Namba H, Saenko VA, Ohtsuru A, Maeda S, Umezawa K, Yamashita S. 2004. Induction of thyroid cancer cell apoptosis by a novel nuclear factor kappaB inhibitor, DHMEQ. Clin Cancer Res 2004 Oct 15;10(20):6821-9.


2. Palona I, Namba H, Mitsutake N, Starenki D, Podtcheko A, Sedliarou I, Ohtsuru A, Saenko V, Nagayama Y, Umezawa K, Yamashita S. 2006. BRAFV600E promotes invasiveness of thyroid cancer cells through NF-κB activation. Endocrinology 147:5699-707.